確定申告のワンポイントアドバイス⑫

申告書を提出した後の対応
(第3688号/2026年2月23日付)
確定申告書を提出すると、「そのうち税務調査が来るのではないか」と心配される方もいるのではないでしょうか。
■ 申告後すぐに連絡が来るケース
税務調査や行政指導がすぐに行われるのは、例えば
- 扶養控除の金額記載の誤り
- 明らかな計算ミス
など、誰が見ても分かるような間違いがあった場合です。
今年の確定申告では、基礎控除の金額が納税者によって異なるため、特に基礎控除の記載には注意が必要です。
■ 税務調査の対象期間
事業所得や不動産所得の税務調査は、通常
3年分をまとめて調査
されます。
しかし最近では、理由を示さずに最初から5年分の調査を求められるケースも少なくありません。
税務調査を行うためには理由が必要です。
特に調査期間が長い場合には、その理由をしっかり確認することが大切です。
■ 税務調査の増加傾向
納税者に対する実地調査は増加傾向にあり、
- 税務署員が2人で調査を行う
- 新人教育を兼ねた調査
などのケースも見られます。
特に若い税務署員は、
- 帳簿のコピーを求める
- 質問応答記録書の作成を求める
ことを当然のように求める場合があります。
■ 法的根拠を確認する
書類の提出や提示以外のことを求められた場合には、
その都度、法的根拠を確認することが重要です。
例えば、
「皆さんにお願いしています」
といった曖昧な説明に惑わされないよう注意しましょう。
■ 税務調査への対応
税務署から実地調査の連絡があった場合は、
「自主計算パンフレット2026」に掲載されている
「税務調査についての10の心得」
などを参考に、落ち着いて対応することが大切です。
税務調査は不安に感じるかもしれませんが、
税務調査においても納税者が主役です。
自分たちのペースで対応しましょう。
■ 税務調査の延期・中止
ご家族に
- 高齢者がいる
- 基礎疾患のある方がいる
などの場合には、税務調査を延期または中止することも可能です。
これは、国税通則法により
税務調査は「必要があるとき」にしか実施できない
とされているためです。
不安なことがあれば、最寄りの民主商工会に相談し、力を合わせて対応しましょう。
■ 修正申告を求められた場合
税務調査の過程で、
- 税務署
- 税理士
などが、十分な説明を行わないまま修正申告を勧めるケースが見られます。
しかし現在は、税務調査の指摘事項について
**必ず理由を示すこと(理由付記)**が求められています。
納得できる説明を受けることが重要です。
■ 修正申告の影響
所得税の修正申告を行うと、
- 住民税
- 事業税
- 国民健康保険料(税)
などにも影響し、追加の税負担が発生する可能性があります。
修正申告を行う際には、その影響についても十分に確認しましょう。
※全国商工新聞(第3688号/2026年2月23日付)をもとに作成